脱サラから飲食店開業、飲食店経営まで

都内アメリカンダイニングバー開業から現在

13.物件探し

サラリーマン退職後、多国籍料理店勤務とともに、まず物件探しをはじめました。

今、飲食店物件専門の会社も多数ありますし、多数社に登録してもデメリットはないと思います。通常の住宅選びと同様に、エリア、坪数、家賃、階数、最寄りからの時間、現況など、細かく設定して検索できます。私は15〜25坪、家賃50万以内、自宅から自転車で通勤できるある程度のターミナル駅、競合店が少なく、路面店、などの絞り込みをしていました。

気になる物件を一括チェックして内見させてもらうことも可能ですし、対応がいいなと感じた業者の方とはその後も定期的に物件を紹介してくれるように依頼したりもしました。また、不動産屋が内装屋と繋がっている場合もあり、物件を見ながら自分の好みによりますがレイアウトなどのアドバイスやイメージを指南してくれる場合も数回ありました。

ひとつ感じたのは、基本的にはこちらから積極的にアプローチしないとどの業者側からもあまり提案はないということ。私が1店舗目の素人だからなのか、対応客が多いからなのか、理由はわかりませんが、とにかく自分からガツガツ行くことが大事でした。

10月から探しはじめ、まだ営業中の物件、退店したままの居抜き物件、すべて空の状態のスケルトンなど限定せず何でも気になるものは内見させてもらいました。合計すると3カ月で30から50件内見しました。実際に内見して気に入った物件は、更に周辺を歩いたり違う時間帯に訪れたり、いろいろと調査もしました。

人気の恵比寿、自由が丘、表参道、下北沢、などから蒲田や五反田、経堂、豪徳寺などなど、本当にいろんなエリアに行きました。土地勘があまりないエリアも多いので、東京の地図を買い、位置を確認しながらの物件選びでした。

物件は人気エリアなら毎週のように新しい店舗物件が出てきます、それだけ潰れて退店していく方が多いということも感じました。

また、たくさん見ることで、より自分の店はどういうレイアウトにしたいのか、ということが明確になってきます。営業中物件と居抜き物件は特にそうで、見れば見るほど非常に参考になりました。

反面、たくさん見過ぎだせいか、なかなか完璧な希望に合う物件がなく、わからなくなってきてしまう状況もありました。今思えば、本当によい物件は世に出ることなく次にまわされ、借り手がすぐにつかない物件がサイトで募集されるので、どれも一長一短で決め手にかけたのは当然かもしれません。

自分で譲れないもの、妥協できるもの、それを明確にしていかないと最初の物件は決められないのかも、と途中からは感じるようにもなりました。

結果的に物件を決めたのは翌2月、探しはじめてから約4カ月経っていました。