脱サラから飲食店開業、飲食店経営まで

都内アメリカンダイニングバー開業から現在

14.スタッフについて

物件探しと同時に、店のスタッフについても行動をしました。

私自身、自分の店でバーテンダーと料理人の両方を同時にポジションとしてやるのは現実的でないと考えていました。また、自分は接客側にまわりたいとも考えていたので、厨房を任せられるスタッフが必要と考えました。

そのため、事前にひとりスカウトするつもりでいたので、10月にその彼と会い、『一緒にやらない?』と声をかけました。

彼は開業スクールの同期で、私より7歳下でしたが、すでに半年ほど前にサラリーマンを辞めて都内のバルのキッチンで勤務している状況でした。

彼自身も当然将来は開業したい、という希望があるので、独立開業まで料理を任せたいという話をしました。

彼を選んだ理由は、非常に真面目でひとつひとつの作業が丁寧な印象があったから。また出会って6年間、定期的に連絡を取り合い、ある程度気心が知れていたからでもあります。

彼は彼で、新しい環境でメインで試したい、という思いや、開業を間近で見たい、という思惑もあったのかと思いますが、ともあれ快諾してもらいました。

そして早速、翌11月より一緒に少しでもやる方がよいと、彼がバルを辞め私の勤務する多国籍料理店でいっしょに働くようになりました。

当時の心境は、単純にホッとして安心した、というのが本音でした。心の隅には、ひとりでやる不安から逃げたい気持ちがあったのかも知れません。

ともあれ、それ以来約3カ月間彼とともに同店で働きながら、メニューの絞り込みなども打ち合わせするようになりました。

あくまでも私が彼を雇用する形で、共同経営ではありませんでしたが、最後に来て相談できるパートナーを得た気持ちは、何か特別な安心を与えてくれました。

そして、物件契約を迎えることになります。