脱サラから飲食店開業、飲食店経営まで

都内アメリカンダイニングバー開業から現在

5.開業スクール?に入る。

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根が真面目な性格か(笑)私が選択しようとしたのが、学校的なものに通うことでした。

まず有名な某調理師専門学校に辿り着きました。全然BARじゃないですが、体系的に飲食業や開業を学べるのでは、と考えてました。調理師という資格の安心感もありました。とりあえず大阪阿部野で学校のオープンキャンパスに行ってみて体験授業を受けました。その後入学願書を出して合格通知までいただいたのですが、、行きませんでした。やはりやりたいことと違うと感じたこと、メインは飲食業にスムーズに就くことに重きを置いているように感じました。

専門学校に入れば目標に向かってやってる安心感安定感はあると思いましたが、開業へ真っ直ぐ進む道に感じられませんでした。

蛇足ですが、活動を迷っている最中にも、手っ取り早い方法としていわゆる開業本を何冊か読んだりしてました。

『よくわかるバー経営』『これ一冊で飲食店開業がすべてわかる』『パパッと飲食店開業』、みたいなものですね。これは、正直なんとなくのイメージが湧きますが、まだ段階的には早かったかな、と。それに、書いてあることは平面的なものなので。ただ、読んでることで少しでも開業に向かってる、安堵感がありましたね。

次に選んだのが新宿にある某フードアカデミー。社会人向け飲食店開業スクールでした。

まだすぐ会社をやめる状況ではないと考えていた私が惹かれた、ここの特徴は、社会人を続けながら勉強ができること、カリキュラムが開業まで体系的に組まれていて調理技術と開業準備の座学両方を学べることでした。ここも体験授業を受け、スタッフの方と話をして、ここに通うことに決めました。

費用はただとても高い、と感じましたが、その分必ず未来に繋がると、信じました。

ここもBAR単体はなく、クラスはカフェオーナー総合コース、1年半、週1日(日曜日)に朝から夜まで学ぶカリキュラムでした。

栃木県から高速バスに乗って通いました。開業を志す人が多いのか、私よりももっと遠方から新幹線や宿泊を伴って通う方もいましたし、年齢もホントにバラバラで、新入社員くらいから定年退職後の方までいらっしゃったようです。

はじめて同じ境遇の仲間に会って、同じ授業を受けて、同じ課題をやる、毎週とても刺激を受けました。

今はますますこのような開業スクールが増えてるみたいです。今回スクール名を一応伏せてますが、知りたい方は別途連絡を。ただ次回にもっと詳しく振り返り書きますが、開業までの流れは掴めるしイメージも湧きますが、残念ですがこれだけを通って開業できるものではなかった、と思います。それを実感してか、途中で辞めていく方も正直多かったです。

4.開業しよう!と決めてから

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この時点で28歳か29歳くらいでした。
まず何をしたかと言うと…、
ネット検索ですね笑。
検索に『飲食店 開業』などと入力したりしました。

開業したい、と考える皆さんもそうだと思いますが、本当に何をしていいかわからないんですよね。何からはじめればいいか、どうしたら毎日少しずつでも開業に近づいていると実感できる行動ができるか。

検索の話ですが、今見てみても大部分が開業コンサルの宣伝や開業本に書いてある通り一遍の流れ、ばっかりです。
でも私自身そうだったんですが、そんな情報が欲しいんじゃない!先程も書きましたが、とにかく行動して目標に近づきたい、そのためにどうしたらいいか、です。

私は漠然とBARをやりたい、考えていました。何故BARかと言うと、サラリーマン時代とても身近にありお世話になっていたから。バーテンダーに対する憧れてもありましたが、前回記したように自分の仕事に対するスタンスが一番合うように感じたからです。人を喜ばせたり人を元気付けたり人の悩みを聞いたり、みんなでワイワイ楽しんだり、お客さんとの近い距離になれるのがBARだと言う思いがありました。

3.サラリーマンから開業を志すまで。

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結果的に私は製薬会社に13年半いました。2001年〜2014年まで年齢だと22歳から35歳までです。そして自分の店を2015年4月、36歳でオープンしました。

「開業するなら早い方がいい」なんて話をよく聞くかも知れませんが、人それぞれ状況が違うので、わかりませんが、私はこのタイミングで良かったと今は思ってます。

新卒でサラリーマンになり配属され働いていたのは栃木県。ここで30歳まで8年間暮らしました。あまり関係ない話ですが、生まれが奈良県、大学が兵庫県の私には初の関東でした。

ここで、ひとりサラリーマン生活を続けました。仕事内容は医薬品営業、いわゆるMRと呼ばれる営業マンでした。地域や病院を担当として、ひたすら医者に自社の医薬品を買ってもらって、処方してもらう仕事でした。当時、医薬品営業活動はなんでもありの時代で(今は違います)、昼は先生の御用聞きと少しの薬の紹介、夜は会社から活動経費をもらって、連日接待に明け暮れてました。週末もゴルフ接待やコンペなどの生活でした。

初めての社会人、初めての営業職、何もわからない中でしたが、負けず嫌いの性格のせいか、毎日の売上順位の変動がとにかく刺激になりました。やればやるほど薬が売れ、社内順位があがり、結果として給与も破格でした。

学生時代とはかけ離れた仕事内容ですが、やればやった分だけ社内で評価され表彰され、またボーナスにも如実に反映される、単純明解な結果主義成果主義にどっぷり取り憑かれハマりました。

ライバル会社を出し抜いて、医者が喜ぶことを考えて活動していく、制限あるものの自由なアプローチができることも魅力的でした。

また社内で自分よりも年長者でも、売上ノルマで勝てること、勝てば待遇が良くなること、若かった生意気盛りの私にはそれも気持ちのよいものでした。

ただ本当の意味で、私はこの仕事にやりがいを見出すことが最後までできませんでした。会社のかかげる『患者さまのために』と言う理想と、現実の売上ノルマ至上主義のギャップ。一度売上を出すノウハウを極めてしまえば、そのパターンを医者に繰り返しアプローチするだけ。

まさに歯車のようで、自分でなくてもいい仕事、ただお金のためにやってる虚しさ、社内に帰れば売上追求で誰もエンドユーザーである患者さんのことを本気で考えたりしないこと、外に出ればひたすら頭を下げて愛想よくして相手を持ち上げて最後に薬を使ってもらう仕事。

俺、なにやってんだろ。。

30歳を前にそんな環境を見つめ直し、本当は自分はどうなりたいのか、どう生きたいのか、今後どうしたいのか、そんなことを考えるようになりました。

そんな時に、心の中で大きくなっていったのが、飲食業をやりたい、飲食店を持ちたい、でした。

働く以上、私は誰かに本当に必要とされたい、誰かの役に立ったり、支えになりたい、働くことで喜んでもらいたい、そしてそれをダイレクトに見て感じたい。それが私の働くモチベーションになる。そう感じました。大学生の時のことを思い出しました。

今、別の仕事をやっていて飲食店をやりたい人は、それぞれそこに至るエピソードがあるはずで、それを大事にしてほしいです。その気持ちが前向きで本気なら、とても素晴らしいことだと思います。店をやってて嬉しいことの1つが、『将来開業したいんです』と真剣に言う人に出会うこと、です。そういう話を聞くと、何かサポートできないか、といつも思います。

 

 

 

2.私の飲食業のルーツ

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私が飲食業と初めて関わったのは、18歳大学1年の時です。大学生になり一人暮らしを始め、アルバイトではじめたのが近所のジャズ喫茶店です。店内で自家焙煎するコーヒーがメインの店で、大学卒業まで4年ここがアルバイトのベースになりました。ここでは、ホール接客、軽食調理、コーヒーのペーパードリップなど、すべてやりました。もうひとつが、大手チェーン白木屋です。約1年くらい大学が落ち着いた2年生後半から就活まで喫茶店と掛け持ちでやりました。白木屋では、ホール接客とドリンク調理を主にやってました。

どうしてその二つだったかと言うと、単純に貼り紙を見て選んだ、だけでした。当時はアルバイトを探す媒体もたいしてなく、インターネットもない時ですから、歩いて探して見つけた感じです。その点今はすごいな、と。当店も求人募集を求人サイトに出すことがありますが、、情報量の凄さに圧倒されます。逆に求職する方がどうやって選ぶのかが不思議になるくらいです。

ともあれ、今こうして飲食業に就いているのは間違いなく学生アルバイトの時の影響です。

喫茶店では、それまでほぼ包丁を持ったことがなかった自分が料理を作る純粋な楽しさ、その技術やスピードが向上していく喜びを体験しました。

白木屋では、お酒を作って提供する楽しさ、忙しいピーク時のキレキレな雰囲気など、また仲間と働く楽しさもありました。

喫茶店は主に平日15時から21時くらい、プラス土日勤務、白木屋では17時から朝5時勤務が多かったです。

漠然とですが、お客さんの反応が直接見られることにすごく喜びを感じていたように思います。

ちゃんと働いたらしっかりと反応が返ってくるんだ!仕事っていいな!と言うのが、当時の感覚でした。

ただ、就職先に選んだのは、全くの異業種、しかも何の興味もない、製薬業界でした。

なぜ飲食業界に進まなかったのか、と言うと、当時は本気で店を開業したい、と思ってなかったからです。いつかやりたいなあ、くらいの気持ちがありましたが。

ともあれ、それから飲食業とは当面離れることになります。

 

 

 

1.ブログをはじめます、はじめました

思い立って、ブログをはじめることにしました!

東京都内でダイニングバーのオーナー業をしてる39歳男です。店はロックとお酒(主にビールやウィスキー)とバーガーやステーキなど自分の好きなものを詰め込んだ、まさに自分の城です☆オーナーと言ってもプレイングマネジャーで、ほぼ毎日店で調理、接客、ドリンク、経理など全部やります。2018年4月で店は3年を経過しました。

3年経ったこと(飲食店ではひとつの目安と言われてるので)と、開業前に師事していた方に言われたこと、などが影響して、このブログを思い付きました。

ブログでは、4年前まで全くの異業種の営業サラリーマンだった私がどうやって飲食店を開業できたか、その過程や考え方、行動などを現在の内容とともに書きたいと思います。

飲食業は本当に楽しくいきいきと働け自分には天職だと日々感じてます。このブログを通じて、自分の飲食店をやりたい!人がその夢に少しでも近づく手助けになればと思ってます。